仕事ができる人はよく遊ぶ『頭を遊ばせる技術』日下公人
「お前、堅苦しすぎだぞ。少しは肩の力抜け」
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
「お前、堅苦しすぎだぞ。少しは肩の力抜け」
「人材ではなく、人財になりなさい」
テレビの中で白黒の人たちが一様に手を上げて笑っている。どうして彼らはあんなにも楽しそうなんだろう。私はいつも、そう思っていた。
相変わらず不愉快な奴だ。同窓会で数年ぶりにあいつと会った時、俺の胸には過去の後悔が怒涛のように押し寄せてくるのを感じた。
学生の頃から、私は歴史がどうにも苦手だった。特に、世界史となると、もうさっぱりわからない。
最近、友人がビジネス書にはまっているらしい。私にも、やたらとビジネス書を勧めてくる。
「大迫、半端ないって!」
「実は、借金があるんだ……」
「頑張れ!」私はその言葉が嫌いだった。他人の無責任な応援の言葉が、私には、堪えがたかったのだ。
「くそっ、またやられた!」