労働者をやめて、経営者になろう『労働2.0やりたいことして、食べていく』中田敦彦
「ねえ、エドワード・ゴーリーって知ってる?」
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
「ねえ、エドワード・ゴーリーって知ってる?」
雨が私の身体を冷たく凍えさせていた。薄汚れた風情で呆然と俯く私を、道行く人たちは蔑んだ目で見据えて通り過ぎていく。
「辛いか?」 格子の向こう側にいる看守が私に問いかける。身体を鎖でがんじがらめにされた私は、たしかに辛そうに見えるかもしれない。
私は歯車だ。私という存在は、社会という巨大な機械を動かすシステムの一部だった。