
よそ者を嫌う村の秘密とは『うらんぼんの夜』川瀬七緒
子どもの頃から村に暮らしているのが嫌いだった。年寄りばかりで、どいつもこいつもヘンに頭がかたくて、おまけに何もなくて。
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
子どもの頃から村に暮らしているのが嫌いだった。年寄りばかりで、どいつもこいつもヘンに頭がかたくて、おまけに何もなくて。
なに……不村家について聞きたい……と……? お前さん……どこでその名を知った……。悪いことは言わん……やめておけ……あの家に触れなさるのは...
子どもの頃、ひどく怖くて今も忘れられない写真がある。二人の男と、彼らに手を繋がれた小さい、子どものような、けれど明らかに人間ではない、ヒト...
動物園という場所が嫌いだった。臭いとか、動物が苦手だとか、そんな理由じゃない。檻の中から私を見つめてくる動物の、目。その目が、何よりも恐ろ...
その夏、私は初めて挫折を経験した。何もかも諦めて、終わりにしようと思った。そんな最悪の気分で出会ったのが、太田忠司先生の本だった。
白と黒を纏ったパトカー。制服を着込んだ警官たち。犯罪者を取り締まり社会の平和を守る、正義の象徴……。しかし、彼らの全てがそうではないのだと...
私はスープが嫌いだ。味噌汁のような和食だろうが、ポタージュのような洋食だろうが、関係ない。スープを飲むと、胸がざわつく。だから嫌いなのだ。
「そんな予算がどこにある! 常識的に考えろ!」
この年にもなると、大した娯楽もない。人と会うでもない孤独な老人の唯一の楽しみといえば、ただ、好きなミステリを読むことだけだ。
小説を読んでいて、いつも思うことがある。物語の中で活躍する主人公たちが、もしも一堂に会したとしたら、いったいどうなってしまうのだろう、と。