くよくよ悩んでしまう人へ『小さいことにくよくよするな!』リチャード・カールソン
スクリーンの向こう側で、仕事で成功した主人公が喜んでいる。大団円、ハッピーエンド。でも、それは所詮ドラマでしかないのだ。
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
スクリーンの向こう側で、仕事で成功した主人公が喜んでいる。大団円、ハッピーエンド。でも、それは所詮ドラマでしかないのだ。
変わりたい。何度もそう思っては、挫折してきた。もっと時間があれば。もっと余裕があれば。言い訳の言葉は、壁にぶつかって消えていくだけ。
私は途方に暮れて立ち尽くしていた。私の手の中にある羅針盤の針は、くるくると回るだけで、どこも指示してはくれない。
『バカの壁』。その言葉は当時の私に衝撃を与えた。まるで囚われたかのように、その言葉は私の脳裏に焼き付いていたのだ。
疑ってばかりの人は、決して成功を手にすることはできない 信じる人は救われる。騙されることや失敗することを怖れず信じることができる人は...
ああ、どうしよう。どうしたものか。私は頭を抱えた。胸の中で最悪の想像がいくつもぐるぐる回っている。
寂しい人。最後に別れた彼女は哀れみの目で私を見ていた。その通りだ。私はその言葉を、言い返しもせずに受け止めた。
二人の男がいた。二人とも私の友人たちであるが、彼らは正反対の人間だった。
「不思議なものだよな」
カチ、カチ、カチ、カチ。時計をじっと見つめる。針の進みにしばし視線を奪われた。そうだ、バイト辞めよう。私は唐突にそう思った。