アドセンスで稼ぐならのんくら本を読め！『Google AdSense　マネタイズの教科書［完全版］』のんくら（早川修）/a-ki/石田健介/染谷昌利

　私は今日投稿する記事を執筆し終わってからパソコンを閉じた。もうこの流れは日常の中の一部となっている。

　最初の頃はひとつの記事を書くにもかなりの時間がかかっていた。それが今や、一時間かそこらで書けるようになるとは。

　最初はやり方がわからなかったブログの投稿も、もう慣れたものである。収入もぼちぼち発生し始めて、ようやく駆け出しを返上できるのではないだろうか。

　しかし、最近の私は頭を抱えざるを得ない悩みがあった。それはともすれば最初の頃と同じくらいに頭を悩ませることである。

　たしかに、当初と比べてそれなりに記事を書くにも慣れ、収入を得ることもできるようになった。

　しかし、今の私の収入も、ブログの来訪者数も、頭打ちであり、それ以上増えないのだ。つつがなくできているはずなのに。

　芽を出させるのは苦痛だった。しかし、ひとたび超えてしまえば苗になることはできる。問題は苗から花を咲かすにはどうすればいいか、わからないことである。

　このままでは私はこれ以上先に進むことはできないだろう。居心地のいい現状で尽きていくしかない。

　しかし、私はさらにブログをよりよくしたかったのだ。その方法がわからなかった。順調な航路が暗礁に乗り上げたような気分だった。

　ふと、私は本棚に目をやった。そこには、ブログを始める上で参考した数々の本が納められている。

　思い立って、私は一冊の本を取り出した。それは、買ったはいいものの今の私には不要と断じた本だった。

　今こそ読むべきではないだろうか。私はそう考えて、『のらくろ本』と呼ばれているその本のページを開いた。

更新に追われない真の自由を！

　私は本を閉じて、さっそく消したばかりのパソコンの電源をつけた。駆動音がブゥーンと鈍く部屋に響く。

　買ったばかりの頃は何もわからなかった本の内容が、今ならばすらすらと入ってきた。

　それはたしかに、先に踏み出すことができない私の背中を押してくれたのだ。これからどうすればいいか、そのすべてがそこには記されていた。

　記事を書いていくうえで、私は大切なことを忘れていた。アクセスが伸びないのも当然であろう。

　いつしか記事を書くのが作業になってしまっていた。そこには、本来あるべきブログの基本理念が抜け落ちている。

　読者の役に立つこと。それがブログの存在意義ではなかったか？　それを忘れておいて、どの口が慣れてきたと言っているのだろう。

　まるで若返ったかのようだった。自分のブログの改善点が手に取るように見えてくる。

　長期的に安定するブログ。それは多くの人の役に立ち、愛されるブログだ。読者を蔑ろにしていては、愛されるわけがない。

　胸中に湧き立つ恥に身を任せ、キーボードを叩く。私は今、たしかに止めていた足を一歩、先に進めたのだ。

　Googleアドセンスは初収入に至るまでのハードルが低く、初心者向きですが、サイトに莫大なアクセスがなければ大きく稼ぐことはできません。

　それと比べると、単価が高いアフィリエイトは一件でも大きな成果を得ることができるため、アドセンスは敬遠する人も多いでしょう。

　たしかに、収益性という点では、短期間で稼げるアフィリエイトの方が魅力的に見えるでしょう。しかし、アフィリエイトにはこまめなメンテナンスが必要になります。

　アフィリエイトのビジネスモデルは不可抗力的な要因に左右される、ともすれば1年先すら見通せない不安定なものです。

　収益が上がるサイトを安定して運営することは単純に収益を上げるだけよりも難しいことなのです。

　目指しているのは放っておいても自動で稼いでくれるサイトであり、完全に放置してもアクセスが落ちないサイトです。

　安定した収益を得るためには、誰かの役に立って末永く使われる「質の高いサイト」をどれだけ丁寧に作りこめるかが大事になってきます。

　ところが、多くの人のやり方はコンテンツの追加をやめた途端に、アクセスも収益も下がってしまう方法を選んでいます。

　更新をやめてもサイトのアクセスを安定させるためにはノウハウが必要になります。そうして初めて、自由な時間が手に入れることができるでしょう。

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