徒然図書館

縁結びの神様のお仕事『パーマネント神喜劇』万城目学

2020/10/11 小説

　ぱんぱんと柏手ふたつ。お賽銭箱には五円を一枚。今年こそどうか、ご縁のありますように。

「何度言ったらわかるんだ！」

2020/10/9 実用書

　道端を少し上ったところの、木が生い茂った中に、小さな祠がぽつんと建っている。私はそこから見下ろしていた。

2020/10/8 小説

　私は特別な人間だ。他の人たちとは違う。だが、私には、それだけしかないのだ。

2020/10/7 実用書

　どうして神様は、人間をみんな同じに作ってくれなかったのだろう。どうして、ひとりひとりが違うように作ってしまったのだろう。そんな恨み言を、...

2020/10/6 小説

　かわいいブレスレット。でも、財布の中にはお金がない。私は恐る恐る周りを見た。誰もいない。店主はどこかに行っているようだった。ごくりと息を...

　相変わらず不愉快な奴だ。同窓会で数年ぶりにあいつと会った時、俺の胸には過去の後悔が怒涛のように押し寄せてくるのを感じた。

2020/10/4 小説

　家族って何だろう。楽しそうな食卓で、私はずっとそのことを考えていた。彼らが笑うその食卓に、私の居場所はなかった。

「女心がわかってない！」

2020/10/2 小説

　彼の描いた絵を見て、私は驚いた。闇を覗いたように暗く、しかし繊細な色遣いは、到底目の前の少年が為したものとは思えなかった。