魔法少女斧乃木ちゃん『愚物語』西尾維新
彼女は愚かである。そして、彼女が愚かなことは、彼女以外のクラスメイトの誰もが知っていた。
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
彼女は愚かである。そして、彼女が愚かなことは、彼女以外のクラスメイトの誰もが知っていた。
鏡の中の世界、という別の空間の存在を、私は子どもの頃、たしかに信じていたものである。
「さて、この物語の犯人は、いったい誰だろうね」
ふと、壁にかけられた日めくりカレンダーを眺める。白い紙にかわいらしい猫のイラストが描かれていた。
どうしてこうなったのだろう。私は呆然自失としたように脱力して、救いを求めるように天を仰いだ。
「世の中、賢く立ち回ってこそ、人の上に立つことができるのさ」
銀行強盗をしている四人の天才。彼らの仕事は完璧、のはずだった 警察を呼ばれないよう、ひとりが演説をしている間に他の二人が金を詰め込む...
私は正直者である。今までの生涯で一度も嘘をついたことはない。
男は僕の本探しを手伝ってくれるという。次に探すのは、『死神の浮力』。『死神の精度』の続編らしい。彼からあらすじを聞いて、僕は今までになかったことだけど、物語の先が気になるようになってしまった。その思いに気を取られて、僕は彼の呟きを聞き逃す。
「何か、ぼくに隠していることが、あるんじゃないかな」