いろんな生活の知識がこの一冊に『ほどほど快適生活百科』群ようこ
私は疲れ切っていた。日々の生活に。生きていくことに。そんな時、一冊の本が目に入った。
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
私は疲れ切っていた。日々の生活に。生きていくことに。そんな時、一冊の本が目に入った。
毎日のように、ニュースでは悲惨な事故や事件が報道されている。そんな国に、今、私は生きているのだ。
こんなものがあるから。ぼくは自分の手の中にある紙切れを握り締める。描かれた偉人の顔がくしゃくしゃに潰れた。
私は途方に暮れて立ち尽くしていた。私の手の中にある羅針盤の針は、くるくると回るだけで、どこも指示してはくれない。
この世でいちばん大事なのは「金」だ。いくらきれいごとで自分を誤魔化したって、心の底では誰もがそのことを知っている。
ああ、どうしよう。どうしたものか。私は頭を抱えた。胸の中で最悪の想像がいくつもぐるぐる回っている。
気がついた時には何もかもが遅かった。危機感を覚えた時にはすでに、私の懐にはどうしようもない借金だけが残っていた。
「ここにコーラがある。そこらで売っている100円の普通のコーラだ。さて、君たちはこれを1000円で売ることはできるだろうか」
誰もが名前を知るような有名な一流企業に就職が決まった時、私は『これで勝ち組になれた』と感じた。
サラリーマンの時代はもう終わった 時代の変化とともに、ひとつの会社に長くいることの意義が失われつつある。終身雇用は崩壊し、どの大企業...