人類の危機に現れた最強の少女たち『ロゼッタは引き篭もりたい』七沢またり
人類は滅亡の危機に瀕していた。それは誰の目から見ても明白で、その時は決して遠くない未来だった。
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
人類は滅亡の危機に瀕していた。それは誰の目から見ても明白で、その時は決して遠くない未来だった。
また、今日もいる。窓から外を見下ろして、電柱の陰にぼうっと佇んでいる男を見た。
許さないわ。絶対に。ゼッタイに。ずっと一緒だって言ったのに。ずっと友だちだって言ったのに。 あのうるさいカラスが言ったのよ。お...
幽霊って、どんな感じなんだろう。誰もが考えるそんな疑問の答えを、私は自分の身を以て知ることとなった。
何度経験しても、この瞬間だけは楽しめないなぁと思う。投げつけられる罵声を、私は目を閉じて聞いていた。
私は人間が嫌いだった。彼らの思考回路ほど難解なものはこの世にないからだ。
私の目の前に座った骸骨の男は死神と名乗った。店員さんを呼んでカプチーノを頼んでいる。ブラックのコーヒー飲めないんですよ、と恥ずかしげに言...
『勇者は厳しい戦いの果てに魔王を倒し、世界に平和を取り戻しました。めでたし、めでたし』
私はふと気づいてしまった。ここが乙女ゲームの世界だということを。そして、私がその悪役だということを。
気がついた時、私は見下ろしていた。眼下に広がるそれを大地と呼ぶことを知ったのは、しばらく後のことだった。