後味最悪の結末『暗黒女子』秋吉理香子
女子高は花園だといいます。まさしくその通り。誰もが自分こそがもっとも美しく咲こうと狙っています。その隠し持った棘で葉を切り裂き、根を絡ま...
入館ありがとうございます。ごゆるりとお寛ぎくださいまし。
女子高は花園だといいます。まさしくその通り。誰もが自分こそがもっとも美しく咲こうと狙っています。その隠し持った棘で葉を切り裂き、根を絡ま...
ようするに、誰でもよかったのだ。それが真実かどうかは関係がない。真実でなくても、選ばれた時点で、それを世間が真実にするのだから。
その少年の顔を見て、私はぞっと背筋を震わせた。その無機的なガラスの瞳は、虚ろなまま、ただ私を見つめている。
世界が終わった。でも、たとえ世界が終わっても、私は良かったと思う。だって、そのおかげで、私は彼といっしょになれたのだから。
彼らはただの『自衛隊』でしかなかった。私はその時まで、彼らが人間だと思っていなかったのだ。
男ってホントにバカだと思う。いつまでも子どもみたいなことして、くだらないことで笑って。でも、それがどこか眩しく見える。
幼い頃、父といっしょに『水戸黄門』をよく見ていた。優しい人たちを苦しめる悪人を黄門様一行が成敗するのを見て、憧れを抱いたものだ。
青春は果てがない。果てがない世界を、私たちは目指すところも知らずただ歩くしかないのだ。私たちは誰もが、ただの迷える子羊に過ぎない。
親譲りの無鉄砲で、子どもの時から損ばかりしている。真っ直ぐな青年、坊っちゃんの人情活劇。坊っちゃんは我が主人、夏目金之助と同じように教師となり、松山に赴任した。無鉄砲で喧嘩っ早いが愛されるべき坊っちゃんに、我が主人は何を思うのか。
会いたい。その手紙に触れた時、私の心に流れ込んできた想いの奔流は、私を彼の思い出へと押し流していく。