事件の真相を解き明かす矛盾した論理『サイコロジカル』西尾維新
先生から先日のテストが返される。その時に向けられた呆れたような視線が今でも忘れられない。
先生から先日のテストが返される。その時に向けられた呆れたような視線が今でも忘れられない。
「もし、わしの味方になれば、世界の半分をやろう」
私は、なんて、とんでもないことを。先生からの話を聞きながら、私は頭を抱えた。
私は満開の桜の木を見上げて立ち尽くしていた。白い花びらが雪のように私を囲んで舞い散っている。
「君は、彼女と友達だろう?」
そんな得体の知れないもんなんざ信用できるか。祖父の口癖だった言葉を思い出す。
「やあ、君も来たのか」
図書館塔には妖精が住んでいる。それは、まことしやかに噂される怪談のひとつだった。
青春、なんて聞くとやたらと輝かしい、眩しいもののようにも見えるのだけれど、いったい誰が言い出したのだろう。
おそるおそるフラスコを傾けて、中で揺れている透き通った液体を試験管の中に流し込む。